私はフライフィッシング歴30年、特にこの20年は北海道の雄大な本流に魅了され、スペイフィッシング一筋で鱒を追い求めてきました。本流に立ち込み、大きな毛鉤をスイングさせ、力強く美しい鱒との出会いを待つ——その瞬間の緊張と興奮は、本流釣りならではの醍醐味です。

一見敷居が高く感じるかもしれませんが、一歩踏み出せば流れを読み、地形を見極め、鱒の定位を探るという奥深い世界が広がっています。自らのキャストで大河に挑み、スイングする毛鉤にバイトが走るあの瞬間は、何ものにも代えがたい至福の時間です。

さらに、自ら巻いた毛鉤で鱒を誘うフライタイイングの楽しさも、この釣りに欠かせない魅力のひとつ。理想のパターンを求めて試行錯誤する過程は、釣りの奥行きを深めてくれます。

キャスティングもまた大きな楽しみであり、繰り返すスイングの中で技術が磨かれていく感覚は、本流ならではの快感。時には魚にバッキングラインまで引き出される激闘が待っていることもあります。

北海道は春から冬まで、本流の鱒釣りが楽しめる理想的なフィールド。季節ごとに異なる表情を見せ、特に冬の静寂の中での釣りは格別です。

この素晴らしい本流の世界に、ぜひ一歩踏み出してみてください。あなたの釣行がより豊かなものになるよう、心から願っています。